全員から理解される必要はない

ニコの日常

発達障害を持っている人なら感じたことのあるであろう

人とのコミュニケーション時に感じる違和感

自分が何か発言すると一瞬場の空気が固まる

でも、それがなぜなのかはわからない。

ただわかることは、自分の言葉が原因だということ。

そんな場面を何度も、何度も経験するたびに、

いっそのこと、人と話さなければ自分が何かおかしいと思われないし

人の反応で傷つくこともない

そんな風に思って、いつしか人の輪に入ることを避けてしまいがちになった。

決して人が嫌いなわけではないのに。

これに共感してくれる人はいるだろうか。

斜め上の発想

雑談というものは非常に高度な能力を要すると思う。

何の気なしに話せるもんだと思われがちだが、

私には違う。

その場の雰囲気を壊さぬように

いかにノーマルな風を装っていくか、

いかに「ハズレない」回答をするか

それらに意識を集中させなければならないからだ。

本当は面白くもないのに、

自分の本当の考えは全く違くても

それを出したらその場がどうなるか

相手の反応がどうなるか

それを今まで何度も見てきて、経験してきたからこそ

もうそんな経験をしたくないと思って

つまらないと思いつつ、「普通」を装う。

理解者

けれども、そんな私でも息ができる場所がある。

人と「違う」ことをいちいち取り上げて、

あたかもそれが「間違い」や「おかしい」といったような風潮のない場所

それが国際交流だった。

学生時代、留学生との交流会なんかに頻繁に顔を出していた。

日本人は私一人。

他は皆様々な国からやってきた留学生たち。

皆が「違う」

だからこそ居心地が良かった

ここでは「違う」ことが当たり前だった。

日本の社会では少し他の人と考え方や行動が「違う」というだけで

まるで劣っているような目で見られたり、馬鹿にされることが少なくない。

けれども、自分を別の環境に置いてみたら

世界が変わった

そこで私の息のできる場所が存在していることに気がついた

出る杭は打たれる。それなら出過ぎてしまえ。

人と違うことでネガティブな反応を受けてきた。

だから自分の個性に対して否定的な気持ちを持っていたこともあった。

けれども本当は自分を卑下する必要なんてなかった

脳の特性を、

自分にある唯一無二の個性だと受け入れたなら

その次にすることはただ一つ。

自分の個性を伸ばすこと。

人は同じことが正義だというのなら、

ロボットと変わらない。

人間は一人一人違うことに意味がある。

違いすぎて何が悪い?

たとえ自分の個性が、他の多くの人の個性とは違った色を持っていても

その色が間違いなんてことはない

文句なんて言わせないくらいに、自分を信じて

自分だけの個性を伸ばせばいい。

堂々としていい

必ず持っている才能

発達障害者は社会的に弱い存在だと思われがち。

健常者が社会を支えていて、障害者はまるで脇役で補助のようなみられ方。

確かに私たちにできることは多くない。

けれども、色んなことを出来なくたって問題じゃない

何か一つの分野でずば抜けた能力を発揮すれば

それだけで社会に何かプラスの貢献をすることができる。

なんでもできることが前提とされたような社会の中で

何か不得意なことがあって、

それが一般的な人たちよりも多いと

できないことばかり注目されて

本人の能力が発揮できる分野や得意なことが見えなくなってしまう

周囲のネガティブな反応から

本人も自分は「何も」できないのだと思い込んでしまう

そうして自信を失ってしまう。

そんなのもったいないでしょ。

何にもできないなんてことは、絶対にあり得ないのに。

必ず自分が得意なことはあって、

必ず自分がこの世に生まれてきた意味はあるのに、

周囲のプレッシャーに押しつぶされて、

自分の可能性に蓋をする。

そんなのアホらしいと思わないか。

新しい時代

発達障害を持っている人が、

自分の才能にいち早く気づいて、

その才能を伸ばすための努力に注力したら、

きっと誰も想像しなかったような未来が作られるんじゃないかと思う。

人と違うことでネガティブなイメージをもたれたり、

本人もネガティブな感情を抱きがちだけれど、

本当はその人と違う」ということにこそ意味があるのではないかと思う。

だってこれまでや、現在の大多数の人と同じような思考だったら

社会は変えられないでしょ。

発達障害は「障害」なんてついてるけれど、

「先天性革命児」なんて名前に変えてもいいくらいに思う。

だってそれだけの可能性を秘めていると思うから。

5年後、10年後、

発達障害を持って生まれてきたということ

ステータスになっているなんて時代も来るかもしれない。

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